読書量が増えるほど読んだ本が多くなり、そのうち何冊の本を読んだか、今所持している本はどれかまで曖昧になりがちです。
そんなとき、読書の記録をつけていれば、自分が読んできた本の記憶をいつでも思い出して活用できるように整理するのにつながります。
ただ読み進めて終わり記録を付けずに時間が経つと人間の記憶は薄れてしまい、その時に感じた発見や驚きの感情すら、忘れてしまうかもしれません。
記録することで内容が記憶できて、過去の振り返りもしやすくなるのが読書の記録です。
この記事では、読書記録のメリットに加え、アプリとノートを利用するそれぞれのメリットについて解説していきます。
本を記録しておくメリット
読書好きな人は多くの本を購入したり借りたりして、手に取る機会も多くなりますが、読んだ本の内容を全て覚えている、と言い切れるでしょうか。
読書の経験を何かしらの知識や学び、行動に反映したいと思ったら、記録を付けるのは有効な手段です。
記録するメリットを知ると、今までの読書の仕方をもったいなく感じてしまうかもしれません。
ここでは読んだ本を記録するとどんなメリットがあるのか紹介します。
読書生活に目的が生まれる
記録しようと決めて読書をすると、読み方が変わってきます。
内容を覚えていなければ、記録も何もないからです。
読書記録を書くために記憶しようと目的を持って意識して読むと、集中力が高まって細かい所まで目が行き届くようになり、本の世界へ入り込みやすくなるでしょう。
例えば『要約を書こう』と決めていたら、頭の中であらすじなどを意識しながら読み進めるようになります。
『気になるフレーズを集めよう』だったら、今まで心が動いてもすぐに忘れていたようなセリフに注目できるかもしれません。
また、記録をつけることで読んだ本の冊数がわかるようになり、今月の目標冊数などを定めて達成しようとするモチベーションにもなります。
ただ好きな本を読むだけでも良いですが、読書記録により目的を持って読書ができるようになると、もっと読書生活が楽しくなるでしょう。
振り返りができる
読書記録をつけると、過去の読書を目で見て客観的に振り返れるようになります。
いつ何の本を読んだか、どれくらいのペースで読書できたか、この本を読んだときはどんなことを感じていたのかなど、記録から受ける情報はさまざまです。
当時の自分は本を選ぶときどんな生活をしていたかなども、日記のように思い出せるかもしれません。
心に残っていた一文を探したいときも、読書記録をつけていれば簡単に振り返れます。
いちいちどの本だったかページをめくって、やっぱり他の本だったかもしれないなどは手間になります。
読書記録があれば、効率よく目的の本にアクセスできるでしょう。
読んだ本の内容と同時に自分の軌跡を記録できて、これからの読書が変わっていくきっかけになれるのが読書記録です。
内容の整理ができる
読書記録に要約を書くためには、内容を整理して簡潔にまとめる作業が必要になります。
一冊の本から得られる知識は膨大です。
例えば知人に勧めようとするとき、最初から最後までを説明するわけにはいかず、要点やテーマを伝えようとしますが、自分の中で整理できていないと上手く言葉にできないかもしれません。
大事なポイントや結論、主人公のセリフなどを軸に、内容を要約する練習にもなり、慣れてくると短い文章でも表現できるようになってくるでしょう。
言葉だけでなくイラストや図、写真などでわかりやすくしてみたり、衝撃を受けた一文に対する感想や意見を考えてみたり、読書記録にルールはないのです。
その本を読んで感じたこと、学んだことを記録して、自分自身の記憶を整理してみてください。
読書記録でアプリを使用するメリット
読書記録アプリは、スマートフォンなどの端末でいつでも好きな所で手軽に記録できます。
時間も場所も選ばずに、思いついたらすぐに取り掛かれるため、始めやすく続けるのが苦になりません。
アプリを利用するメリットは、手軽さの他にもたくさんあります。
無料で使えるアプリが多い
無料でダウンロードできるアプリが多く、自己負担がなく気軽に始められます。
むしろ数が多くてどれを選んだらいいのか迷ってしまうくらいです。
初期投資無しで簡単に読書記録が付けられるため、自分に合うアプリを探す楽しみもあります。
アプリの機能はそれぞれ特徴がありますが、基本的に本を登録して感想が書けるというのは共通しています。
本の分類が細かくできる、読んだ本のデータをグラフとして見れる、文章の考察をするのに優れている、感想を他のユーザーと共有できるなど、アプリによって特化している機能があり、無料とは思えないクオリティです。
スキャン式ならタイトルなどの入力が不要
本の裏表紙にあるバーコードをスマートフォンや端末のカメラ機能でスキャンするだけで、タイトルや表紙、著者名、出版社、ISBNコード、あらすじなどあらゆる情報が登録できます。
手入力の面倒さや調べる手間もなく簡単に登録できるため、間違う心配もありません。
今持っている全部の本を登録したいとなっても、バーコードをスキャンするだけなので時間もかからずおすすめの方法です。
アプリによってはシリーズ物をまとめる機能もあり、巻数抜けや重複がないかを確認できます。
インプットした内容をアウトプットできる
本を読んで内容を記憶すると、脳に情報がインプットされます。
インプットされた情報を頭の中で整理するのは、無意識にやっていることかもしれません。
しかし、それをアウトプットしているかと聞かれたら、どうでしょうか。
仕事や勉強に活かす、人に話すなどは思いつきますが、それが全てではないはずです。
読書の記録を付けるとアウトプットの場ができて、頭の中だけで整理するよりも理解が深まり、言葉で表せるようになります。
本を読んで得た知識を自分の言葉で読書記録として残す作業で、脳が刺激されて記憶に定着しやすくなり、より自分のものとして活かせるようになるでしょう。
本を汚さずに保管できる
気になる箇所や覚えておきたい文章を見つけたら、わかるようにしておかないと読書記録につけるときにどこだったか迷ってしまいます。
- 付箋を貼る
- マーカーで線を引く
- 角を折る
- 余白に書き込む
いろいろな方法がありますが、どれも本を綺麗に保管するには向いていません。
特に図書館や友人から借りた本では、してはいけない行為です。
そんなときにアプリを使えば、本を傷つけたり汚したりせずにメモを取れます。
登録すれば表紙がアプリに表示されるため、元の本はカバーをかけて保護していても、アプリからいつでも気に入った表紙を眺められる楽しみも得られるでしょう。
SNSのように使える
レビューやメモ機能が付いていて、他のユーザーと感想を共有したりリアクションし合ったりができるアプリもあります。
同じ本やジャンルが好きな仲間と交流して、その人が読んでいるおすすめの本を知れる機能もあるため、知らなかった本と出会える可能性も高まるでしょう。
X(旧twitter)などの外部サイトへ投稿できるアプリでは、自分の感想などを読書記録まとめのように公開できて、より多くの人へ発信できます。
他の人の感想を読むと、こんな感じ方もあるのかと驚いたり、同じ本を読んでいるのに違う意見なのがわかったり、新しい発見があるものです。
逆に『ここが良かった』、『ここが役立った』などの共感から仲良くなって、読書友達が増えるかもしれません。
読書を通して感想や意見を交わせる交流のツールとして、SNSのように使えるのです。
SNSのように使える
読書の記録をデータ化するのも簡単です。
読んだ本のジャンルや今月の読書量などをグラフで確認できて、自分で作業や集計をする手間が省けます。
アプリによっては読んだページ数をグラフにする機能もあり、データを視覚的に把握することで達成感を得たり、今後の読書のモチベーションを保てるでしょう。
感想を一覧にまとめて友人におすすめしたい時には、添付ファイルにしたり紙に印刷もできます。
読書記録でノートを使用するメリット
手書きで読書記録をするのも、手書きならではの良さがあります。
テンプレートが決まっていた方が楽な人は、専用の記録ノートも販売されています。
自由に項目を決めたり、文章以外を書き込んだりしたい人は、使いやすいと思えるノートを読書記録ノートにしましょう。
ここからは、ノートを使用するメリットについて説明します。
書くことが楽しみになる
気に入っているノートや可愛いノートを使えるだけで、楽しくてわくわくする気がします。
好きなノートを使って、マーカーやペンで色分けしたり、イラストや図を描いて自分なりの図解をしたり、写真やシールを貼ってみたり、自由に記入できるのがノートの良さです。
また、思いついたままに感想を書き、心に残った文章を残す楽しみもあります。
真っ白なページが自分の手で、感情や思い出と共に埋められる感覚は、何にも変えがたい喜びにもなります。
ゆっくりと時間をかけて、本を読んだ余韻と内容を思い返す時間を得られるのは、手書きの読書記録を作る醍醐味かもしれません。
読んだ本を蓄積できる
新しいノートに記録を重ねていき、1冊のノートを読書記録でいっぱいにしたら達成感が味わえます。
それを繰り返していくと、読書の歴史が詰まったノートが2冊、3冊と増えていくのも楽しみです。
それまで読んだ本をノートで振り返り、また読みたくなるかもしれません。
心が動いた言葉を思い出したり、影響を受けて行動を変えようとしていた当時を思い出すこともあるでしょう。
今は手元にない本でも、読書の記録を付けていればノートに記憶が残っています。
読んだ本の蓄積が目で見るだけでなく重みとして感じられるのは、手書きノートならではです。
書くことで理解が深まる
学生のとき、勉強は手を動かすといいと教えられたことはありますか?
教科書を読んで、先生の話を聞くだけで覚えられるなら苦労はしません。
自分の手で問題を解いてみて、やっと理解していくものです。
読書も同じで、読むことで頭の中に知識として入りますが、それを手を動かして書くことにより、理解が深まって身になります。
本の内容を要約しようとすると、まず頭の中で整理して、自分の言葉で表現しようと考えるでしょう。
更にノートに記入するためにわかりやすくしようと要約されて、理解が深まっていきます。
記憶に残りやすい
前述のように、手を動かした記憶は理解が深まり、同時に記憶に残りやすいのです。
メモを取りながらの読書や、気になる箇所を意識しながら読むだけでも集中力は上がりますが、最後のアウトプット方法が手書きの場合、手を動かして脳が刺激されるというプラス効果が生まれるのです。
『一度自転車の乗り方を覚えたらしばらく乗らなくても大丈夫』と同様に、自分の手で書くという動作を伴った情報は記憶に残りやすくなります。
振り返りやすい
ノートならばページをめくるだけで記録が目で見て確認できて、思い立ったらすぐに振り返ることができます。
どんな記録をつけているかによりますが、読んだ本の内容や感想、いつ読んだのかの日付、そのときどんな感情を持ったのかがひと目でわかるでしょう。
『気に入った言葉があったが、どの本に書いてあったか思い出せない』というときは、読書ノートの出番です。
書き溜めていたノートをめくり、当時を振り返りながらお目当ての言葉を探してください。
再読した際に初読の記録と並べて、感想や心に残った一文の違いを比べるのも楽しみです。
きっと気付いていなかった自分の変化を知る、いいきっかけになるのではないでしょうか。
内容の整理が簡単にできる
イラストや図解、表などを書き込めるのは、ノートを使用するメリットです。
文章と組み合わせることで、内容を整理してわかりやすく書き込めます。
小説の場合、登場人物の相関図を書いておけば、目で見て理解しやすく物語に集中できます。
実用書の場合はさまざまですが、例えば独自のフローチャートを作ってみるなど、自分がわかりやすいように工夫してみてください。
文章だけで表現するよりも簡単で、内容の整理がしやすい方法です。
文章力がアップする
本の文章をそのまま写すのではなく、自分の言葉で要約や言い換えをする場合、語彙力と文章力が必要になります。
考えている以上に「文章を書く」というのは難しいもので、練習が必須です。
読書の記録をつけるのは、書く作業の練習に最適ではないでしょうか。
自ら文章を書いてみると、本自体の文章校正や文体が使われている理由など、気付くことも多いはずです。
一から文章を創作するわけではなく、本の内容に対して感じた自分の気持ちを言葉にすれば良いので、まずは難しくても挑戦してみてください。
最初は上手く表現できないかもしれませんが、慣れるとぴったりの表現ができるようになります。
そのうち文章力が上がったのを実感すると、ますます書くことが楽しくなるでしょう。
まとめ
読書記録を付けるとき、アプリとノートどちらが良いのかは、人によって違います。
それぞれメリットがあり、やりたいことによって選ぶのが正解かもしれません。
ひとつ言えるのは、続けられるものを選びましょう、ということです。
自分に合っている方を選択し記録を続けていけば、読書をもっと楽しみ知識を学ぶ機会を得られるでしょう。
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