良書から得た閃きや気付きを忘れないためには、読書メモを取っておくのがおすすめです。
メモを取ることで本の情報を自分のものにしやすくなり、ノートに書き溜めれば自分だけの「読書ノート」を作り上げることもできます。
この記事では、読書ノートを書くためのメモの取り方からたくさんのメリット、そしてテンプレートの作り方まで紹介していきます。
手書きで紙のノートにメモして自分だけの感想ノートを作っても、読書管理アプリを利用して他の人と感想を共有しても、楽しみ方は自由です。
読書ノートを書くときのメモの取り方・内容
読書ノートを作る際は、メモを取るのがおすすめです。読んだ内容を整理できて要点がわかりやすくなり、読書ノートにまとめる際に役立ちます。
また、ただ読み進めるよりも、 頭の中が整理されて内容を覚えやすくなる点もメリットです。
まずは本を読み進めて後でメモを取る場合は、本に付箋を貼っておき、後からまとめやすくするのがおすすめです。
読みながらメモを取るならば、その時に感じた気持ちや気付いたことなどをリアルタイムで書きとめるといいでしょう。
ここでは読書ノートに書く内容とメモの取り方について解説していきます。
本の情報
本を読む前でも情報を書きとめるのはすぐ実践できます。
- タイトル
- 著者名
- 出版社
この情報を記入しておくだけでも、自分が読んだ本が一覧で見れるブックリストとして読んだ本が客観的にわかるようになり、読書ノートを作るハードルが下がります。
後から読み返したいと思ったときに、すぐに探せて手間も省けるでしょう。
内容の要約
本の情報を簡潔にまとめると、どんな本なのか理解を深める助けになるため、メモには内容の要約を書きましょう。
内容の要約のやり方は自由ですが、5つの例をあげてみます。
- 目次を確認して流れを把握する
- 相関図を書いてみる
- 自分なりの起承転結を抜き出して箇条書きにする
- 図やイラストを使用
一部を参考にしても、全部をやってみても構いません。何冊か挑戦してみると、合っている方法が見つかるでしょう。
自分の言葉でまとめるのは最初は難しいですが、慣れると読みながらでも頭の中でまとめが組みあがっていき、ポイントを押さえた要約ができるようになってきます。
小説などの読み物の場合、裏表紙にあらすじが記載されているため参考にして、写したり抜き出したりしながら自分の言葉で書いてみると、取り掛かりやすいかもしれません。
実用書なら『何について解説しているのか』など、何を知りたくて本を手に取ったかわかるような内容を心がけるとわかりやすくなります。
本を読み終わってから書くか、読みながら書くかで変わるため、やりやすい方法を見つけてください。
自分の感想や意見
感想や意見は、読み終わってすぐに書くのをおすすめします。
記憶が鮮明なうちに、本から受けた気持ちや感情が新しいうちに書いた方がいいからです。
本を読んで感じたこと、文章に関する意見など、思うままに書いてみましょう。
長文を意識したり、誰かに見せるようにしっかりと書いたりする必要はなく「こうは思わなかった、こうした方がいいのではないか」という意見でも構いません。
読んだ瞬間の感想や意見が未来の自分に伝わればいいのです。
少し踏み込んで、本を読んだ上で自分の行動にどう反映させていくかを一言添えるのもいいかもしれません。
本を読むことで得た知識や感情を積み上げていく楽しみを見つけられるのではないでしょうか。
心に残った文章
心に残る一文やセリフ、感情が動いた場面など、覚えておきたいと思える箇所を抜き出してみましょう。
読んでいる最中に付箋を貼ったりマーカーを引いておくと、読書ノートを作るときに大事な言葉を漏らさず書き写せます。
ページ数も一緒にメモすると、後から振り返りやすくなります。
『なぜその文章に心を動かされたか』を自分に問いかけて記入しておくのもおすすめです。
数年後に心に残った文章だけをまとめたノートを作ったら、自分だけの名言集となるでしょう。
もっと深く知りたいこと
本の中に出てきたことに興味が出たら、すぐにメモしておきます。
それは場所だったり、料理だったり、知らない道具だったり、さまざまです。
読み終わって時間が経つと記憶が薄れてしまう可能性があるため、書き残しておきましょう。
興味を持てたということは、知識や経験を広げるチャンスです。
メモを元に調べてみると、今まで知らなかった自分の思考や新しい趣味に出会えるかもしれません。
次にどんな本を読みたいか
本の中に次に読みたい本のヒントがあった場合も、付箋やマーカーをしておきノートに書き写せるようにしましょう。
紹介されていた別の本や参考文献も合わせてチェックしてみることで、より知識が深まり、これまで以上に興味が広がる可能性が高まります。
疑問に思ったこともメモして調べてみると、そこから次に読みたい本につながる場合もあるでしょう。
読書ノートのメリット
読書ノートを書くと、後から見返す達成感以上のメリットがあります。
本を読み終えて「面白かった。じゃあ次の本を」となると、多くの読書をする人は、どの本に何が書いてあったのか、あの方法はどうやればいいのか忘れてしまったなど、せっかく読んだ本の知識が曖昧になってしまいます。
読書ノートの最大のメリットは、自分の記憶を記録できることです。
ここでは読書ノートで得られる多くのメリットについて詳しく解説していきます。
目的をもって読書ができる
読書ノートを付けると決めたら、読書の仕方が変わります。
内容を要約するために集中して読むようになったり、ポイントはどこかを探しながら読んだりと、後から読書ノートに書くことを意識して読むようになるでしょう。
読書ノートを書くという目的があると、本の中から情報を拾うというアンテナを広げることになり、知識を得るために学ぶ読書へと変わっていくのです。
結論に至るまでの伏線を自分の中で意識して読むことで、より深く理解することにもつながります。
内容が記憶に残る
心に残った言葉があったとして、場面は覚えているのにどんな物語だったのか、どの本に書いてあったのかがわからなくて読み返せないという経験があるのではないでしょうか。
読書ノートに記入しておけば、そんなモヤモヤした気持ちは解決します。
前述のように、読書ノートを書くために集中して本を読むと、内容が記憶に残りやすくなり、さらに記録することで客観的に見ることができるのです。
自分の言葉で内容を要約してまとめようとすると、内容を理解する必要も出てきます。
その時の感情や気持ちの変化も、メモを取ることにより形に残り、後から振り返りやすいでしょう。
本からさまざまなことを学べる
本を読んでいて疑問に思ったことや一瞬興味を持ったことも、読み終えたら忘れてそのままになってしまうなど、本を読んで完結するのはもったいないです。
疑問があったらその事柄について調べるために違う本を読んでみれば、学びのきっかけになるかもしれません。
興味を一瞬で終わらせないため、試しに新しいジャンルの本を読んでみたら、趣味が増える可能性もあります。
また、自分の知らなかった感情の表現を登場人物から学べるかもしれないのです。
心が動いたと感じたら、読書ノートにメモしておくと、今すぐではなくても振り返って挑戦するきっかけづくりになります。
アウトプットができる
頭の中であらすじが説明できても、いざ友人に勧めようとするとうまく説明できないこともあります。
読書ノートに書くという形でアウトプットしておくと、自分の記憶が整理されて定着し、思い出しやすくなるでしょう。
仕事や学校などでスピーチをする機会が多い人や、気持ちを言葉にするのが苦手な人にも、読書ノートはおすすめです。
アウトプットする習慣により知識が自分のものとなりやすく、読書ノートに書かれたメモから記憶が呼び起されて、語彙力の向上や言葉の選び方が上手になります。
特に本を大量に読む人は、全てを記憶しておくのは難しいですが、要約や大事なポイントをメモしてアウトプットすれば、新しい知識を得るのもスムーズになります。
後から読書ノートを見て、当時どんなことを思っていたかを思い出してください。
読書ノートのメリット
いざ読書ノートを書こうと思ったとき、何を書いていけばいいのか戸惑ってしまい進まないこともあるでしょう。
書くべき事項を決めておけば、読書していても必要な情報を得やすくなります。
ここでは読書ノートのテンプレート例を紹介します。
タイトル
本のタイトルは必須事項です。
ズバリ内容を表しているタイトルもあれば、抽象的なタイトルまでさまざまあります。
先頭に記入し、色を変えたり枠で囲ったりなど目立つようにすると、振り返りの際に見つけやすくなるためおすすめです。
本を処分してしまって数年後に読み返したくなって手に入れようとしても、タイトルさえ正確に記入していれば簡単に再購入できます。
著者
著者名も必ず記入しておきましょう。
再購入の際にタイトルとセットで検索すれば、間違いが防げます。
読書ノートに特定の著者名が多く登場していたら、気付いていなかった好みの傾向が客観的にわかるかもしれません。
初版の発行年月日
本には初版(第一刷発行)の記載が奥付けに記載されています。
小説や漫画の場合は、発行年によって服装や持ち物、流行が違ったりと時代が反映されていて、実際読んだ年との差を感じて面白さが変わるでしょう。
実用書の場合は、時代により定説や一般論が変わって内容が古くなっている可能性がありますが、発行年月日を記入しておけば、後で読み返した際にいつの情報かすぐに確認可能です。
数年後に改訂された同ジャンルの本を読んで、変わった箇所を比べてみるなどの楽しみ方をする場合も、記録しておくといいでしょう。
出版社名
出版社名を記入しておくと、後から探しやすくなります。
同じタイトルでも、出版社が違うと装丁が違ったり、あとがきが追記されたりなどの可能性があります。
自分が読んだ本を正確に把握するために、出版社名もきちんと記入しておくと安心です。
読んだ日
読み始めた日と読み終わった日を書いておくと、自分の読書ペースを知ることにもなり、今月はあと何冊読めそうだとの予測も立てやすくなります。
また、日付が入っていると、当時どんなジャンルの本を多く読んでいたかがわかり、自分が何を求めていたか振り返ることもできるでしょう。
読書できていない日は、忙しかったのか、気持ちの余裕がなかったのかなど、日記代わりに思い出すこともできるかもしれません。
あらすじ
本の内容を要約し、見ただけで本の内容を思い出せるようにあらすじを書きましょう。
自分なりの言葉で表現する練習にもなります。
後から読み返したとき、また読みたいと思える気持ちになるようなあらすじが書けると、読書ノートを付けるのが楽しくなります。
長く書く必要はなく、イラストや図などを活用してみて、続けられる工夫をしてみましょう。
感想や意見
読書ノートを書くなら、ぜひ感想や意見を書いてみてください。
全体の感想でも、一文を深く掘り下げて考察を書いてみても、自由です。
その本を読んで何を思ったのか、何を得られたのか、手に取った時の目的は達成されたのか、自分自身の記録となります。
ただぼんやりと頭に浮かんだ感想を文字にして書こうと思うだけでも、脳が刺激されて頭の中が整理されるでしょう。
読書ノートは自分の感じたことをそのまま記入するもので良いのです。
まとめ
読書ノートを作る時には、メモを取るのが大事です。
読書には、何かしらの学びがあります。勉強などの知識だけではなく、今までなかった興味や感情を知るのも学びです。
読書ノートを付けようと決めて読書をすると、意識が変わり好奇心も刺激されます。
思いついたことをメモに取り整理して読書ノートを書くことで、より読書を楽しめるようになるため、ぜひ始めて習慣にしてみてください。
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